こんにちは。
ワタナベミエです。
最近「新NISAの口座だけ作って、積立は設定していない」「月1万円以下で満足している」という話をよく聞きます。
結論、これは非常にもったいない使い方です。
下の項目に一つでも当てはまる方は、この記事を読んで一緒に勉強していきましょう。
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「とりあえず口座だけ作った」パターン
銀行窓口での勧誘・案内で「つみたてNISA」はお得と聞き、半ば義務感で作ったが、後日手続きが面倒で放置。
口座開設後に何を買えばいいのか、どのくらい積み立てるべきか分からずに不安になってそのまま放置。 -
「少額積立」で満足してしまうパターン
月1,000円~5,000円ほどの積立をして「なんとなく投資してる気分」になって安心してしまっている。
生活に余裕がないと感じていて、とりあえず最低額で様子を見ている。 -
元本割れリスクへの恐怖・不信感
株式や投資信託への根本的な不信感や不安がある。
「元本割れが怖いから試しに少額から」という心理。
結論:新NISAは“本気で使う”から価値が出る
新NISA(2024年〜)は年間最大360万円、生涯投資枠1,800万円までの運用益が非課税になる制度です(内訳:つみたて投資枠120万円/年+成長投資枠240万円/年、生涯の成長投資枠上限1,200万円)。
「口座だけ」「少額のまま放置」だと、非課税の恩恵がほとんど活かせません。
なぜ“少額投資や口座作っただけ放置”がもったいないのか
非課税の真価は、長期で積み上がる利益部分にかかる税金(約20%)が丸ごと不要になる点にあります。
少額のままだと、その「税金がかからない利益」自体が小さくなってしまいます。
ざっくり比較(年5%想定・20年・毎月積立/概算)
毎月の積立額 | 元本合計(20年) | 将来価値(概算) | 利益(概算) | 課税口座なら税金目安 |
---|---|---|---|---|
1万円 | 240万円 | 約409万円 | 約169万円 | 約34万円 |
3万円 | 720万円 | 約1,228万円 | 約508万円 | 約103万円 |
5万円 | 1,200万円 | 約2,047万円 | 約847万円 | 約172万円 |
※年率5%での複利運用を単純化した概算。手数料・リバランス・価格変動・入出金のタイミング等は考慮していません。将来の成果を保証するものではありません。
よくある不安と答え
「大金を投資するのが怖い」
新NISAは長期・分散・積立が前提。低コストのインデックス投信(全世界株式/S&P500など)に毎月一定額で積み立て、早く初める、できるだけ長く株式市場にとどまることで時間を味方にするのが基本です。
「とりあえず1万円で様子見」
最初は少額でもOK。ただし慣れてきたら増額しましょう。
目標金額から逆算して積立額を設計するのがコツです。
今日からできる3ステップ
- 積立を必ず設定(「口座だけ」は即卒業)。
- 積立額を見直し(生活費に支障ない範囲で段階的に増額)。
- 商品をシンプルに(低コスト指数連動を主軸、複雑な分散は不要)。
制度の枠を正しく理解しよう
- 年間360万円(つみたて120万+成長240万)
- 生涯投資枠1,800万円(うち成長投資枠の上限は1,200万円)
- 新NISAでは、商品を売却すると、その取得価格(簿価)に対応する非課税投資枠が翌年に復活しますので、枠を使い切った場合でも再利用可能です。
- ただし、年間投資上限(つみたて枠120万円+成長枠240万円=計360万円)は変わりません。たとえ大きな資産を売却しても、翌年に非課税で再投資できるのは360万円までです。
- 復活する枠は購入時の簿価ベースです。値上がり益分は含まれません(例:100万円で購入 → 200万円で売却の場合、100万円分が翌年に復活)。
※金融庁・各社の最新情報をご確認ください。商品選択や金額設定は自己責任で、必要に応じて専門家へご相談ください。
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まとめ
新NISAは「開設してからが本当のスタート」。
少額放置では非課税の力は活かせません。長期・分散・積立で、使い切る前提の設計に切り替えましょう。
今日のアクション:積立設定 → 増額 → 商品をシンプルに。この3つだけで、将来は大きく変わります。
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