こんにちは。ワタナベミエです。
銀行は決算書など「過去の数字」だけで融資を判断していると思われがちですが、実は 「将来性(見通し)」 が評価のカギになる場面が増えています。
なぜなら、業績が横ばいでも “これからどう伸びるのか” を示せる企業は、銀行にとって支援しがいがあるからです。
今回は、銀行が「会社の将来性」をどう見ているのか、そして経営者はどう説明すれば信頼を得られるのかを解説します。
銀行は「未来の数字」ではなく「未来の根拠」を見ている
銀行が「将来性を見る」といっても、希望的観測では評価されません。
重要なのは、「この計画が本当に実現できるのか」という根拠です。
たとえば、
- 売上は横ばいでも、新しい販路が確保されて受注見込みが具体化している
- 人材育成や新設備導入により、生産効率が上がる見通しがある
こうした「変化の裏づけ」があると、銀行は将来性を感じます。
言い換えると、「将来性」とは数字の予想ではなく、“実現までのストーリー”なのです。
将来性を説明する3つのポイント
銀行が「この会社は伸びる」と感じるのは、次の3つが明確に説明されているときです。
| ポイント | 伝える内容 | 銀行が見ている点 |
|---|---|---|
| ① 数字 | 今後の売上・利益の見通し、投資金額、回収までの期間など | 数字の根拠があるか(見込み顧客や契約状況、過去データなど) |
| ② 戦略 | 何を伸ばし、どうやって売上を増やすのか。新商品や新規顧客の計画 | 行動が具体的か、競合との差別化が見えているか |
| ③ 人 | 誰が動くのか。責任者、後継者、チーム体制の説明 | 実行できる人材・体制が整っているかどうか |
この3点が整理されていれば、銀行は「現実的に実行できる計画」として評価します。
曖昧な夢ではなく、数字・戦略・人の裏づけを示すことが大切です。
説明資料を“未来プレゼン”に変える
決算書は「過去を語る資料」ですが、事業計画書は「未来を語る資料」です。
銀行が知りたいのは、数字よりも実現の道筋です。
おすすめの構成は次の3ステップです。
- 今後3年間の見通し(売上・利益・投資・雇用など)
- 成長の理由(新商品・新規顧客・業務改善など)
- 課題と対策(リスクをどう乗り越えるか)
数字だけでなく、実現までの動き方を見せることで、銀行の理解が深まります。
銀行員の本音:「将来性が見えない会社は応援しづらい」
銀行は本来、「融資をして会社を支援したい」と考えています。
しかし、将来の方向性が見えない会社には、支援する理由をつくれません。
逆に、現状が厳しくても、
「この経営者はどんな未来を目指し、どんな準備をしているのか」が伝わると、
銀行は「一緒に頑張ろう」と思えるのです。
まとめ:銀行を味方にする“将来の描き方”
融資は過去ではなく未来のために行われるものです。
だからこそ、将来性を描ける経営者は強いのです。
- 計画の根拠を数字で示す
- 実現への行動を具体的に示す
- 成長のストーリーを語る
これらを押さえることで、銀行はあなたを「リスクのある企業」ではなく、
「応援したい企業」として見てくれるようになります。
―― これからの融資は「数字」よりも「未来の描き方」。
銀行を味方にする第一歩は、あなたの将来を伝える力です。
まとめ: 銀行の見る「将来性」は、夢ではなく計画の根拠です。
あなたの描く未来を、数字と行動で伝えましょう。



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